#6 真心の真髄
2025年06月03日 16:15
心に残った本から
ページを一部ご紹介しておこうと思います。
著者の方が取材で訪れたレストランにて、
「さっきの美味しかった
料理の貝はなんという名前ですか?
と尋ねたら、
次に来店した時に
その貝殻をガラス瓶に入れて
プレゼントしてくれました」
というエピソードが載っていたのが素敵で。
おまけにこのレストランでは
ハーブティーになる
ミニブーケを
お土産にプレゼントしてくれるのだそうです。
こりゃ何度も行きたくなりますよね。
(と、本にも書かれていました)
旅行で訪れていたなら
ホテルへ戻って
疲れを癒す楽しみまで
プレゼントしてくれるということ。
この本に載っているお店には
こうした人の本来の温かみが
随所に散りばめられていて、
気がつかずに
うっかり冷えていた心が
じんわり癒されるような
まさに人肌の温度を感じて安心する。
流行り廃りに関わらず、
丁寧におもてなしをしてくれる
真心のある一生懸命なお店。
言葉を選ばないで言うと、
ただおしゃれなだけなお店には
私自身40代も半ばになったせいか、
もうとっくに嫌気が差しております。
著者の方が
実際に足を運んで紡ぎ出した言葉が
どんどん目の前に迫ってくる。
最後に、
55年続く今も行列大人気店
干しスケトウダラスープ店のエピソードも
紹介させてください。
「昔台所の火は練炭だったため、
先代は鍋の火を絶やさず、
スープが吹きこぼれないか見張るために
ほとんど家に帰らず火の番をしていた。
そんな大変な思いをしながら
育てあげた息子2人が
今はお店をしっかり引き継いでいます。
社長自らスタッフと掃除をしている光景を
よく見かけます。
値段も手頃で美味しくて
とにかく良心的で素晴らしいお店なのです。」
韓国ソウルのグルメガイド本なのですが、
一種のドキュメンタリーを見ているようで
ドキドキしながら夢中で読み進めました。
きっとこの著者の方も
そして出版社さんも
読者へ向けて「真心」を届けたいに違いない。
本当に良い本に出会えて嬉しい。
何度も言っている韓国だけど、
訪問の際には
必ずこのガイドブックを
忘れないように旅をしよう。
ネット検索では
巡り会えない情報ばかり。
旅先でもきっと
大切なことを指南してくれるはず。